八重山教科書採択問題

比嘉京子

2011年09月23日 21:56

地域の子どもたちをどう育てるか。
どのような教科書で育てることがその願いに沿っているか。
今、大人が問われています。

民主主義のルールを守り、議論を尽くし、なぜこの教科書で学ばせたいのか
説明責任を果たすこれが大人のすることです。
県では、国頭、中頭、那覇、島尻、宮古、八重山の6つの地区で地域
の子どもにふさわしい教科書を選ぶことになっています。
小・中学校の教科書は無償で配布されることから、1つに決めることになっています。
残念ながら八重山の混乱は、民主的ではない手法で強引な結論ありきで
進められたことが原因です。採択方法を次々に合意なしに決め、説明しない。
このことを八重山高校3年生の城所愛美さんは、
「八重山に民主主義はあるのか、民主主義がないままに選ばれた教科書で子どもたちが学
んでよいか」
十分な議論、説明責任、情報公開がないことを新聞で指摘しています。
全くその通りです。
教育は中立でなければならず、政治が介入しないための仕組みづくりが必要であると考えます。
(今議会9月30日の一般質問でこのことを問います)
もう一つの問題は、教科書の内容です。
多くの指摘があるように、以下の特徴があります。

(1)教科書の表紙に沖縄県が他の写真で見えない。(下記の写真を参考)
(2)沖縄の米軍基地に関する記述がない。(他の教科書にはあるが)
(3)社会における男女差別についての記述がない。
  (行き過ぎた男女平等論に言及)
(4)軍事力に頼らない平和への努力や、憲法9条が果たしてきた役割が
   ほとんど記述されていない。
(5)自衛隊による軍事抑制力を強調し、憲法9条を改正する方向へ誘導する
   ような内容で、あたかも徴兵制が当然のような内容で述べられている。
(6)大日本帝国憲法の全文を掲載している。
(7)皇室の写真の掲載が多い。

他の教科書と顕著に異なる点をあげておきました。

「つくる会系」とは、愛国心や天皇制を重視し、憲法改正を目的とする
グループのつくった教科書です。




沖縄県議会議員比嘉京子